2008年5月11日 (日)

人間の尊厳を手助けするしくみについて 5月16日(金)

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西村 今月5月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは広汎な福祉分野の活動をされているうえるぱ高知の関係者の皆様です。
 うえるぱ高知の下元佳子さん。6月の福祉機器展実行委員長の福島寿道さん。県社会福祉協議会の白石研二さんです。

 今回のテーマは「人間の尊厳を手助けするしくみについて」でお話を聞きます。

 福祉交流プラザ1階の展示コーナーに介護度5のA男さんのお部屋がありました。ベットの上にパソコンが置かれ、マット上の操作装置でパソコンを操作するようになっていました。
 重度障害者用意思伝達装置「伝の心」(でんのしん)と言うシステムであるとリハエンジニアの北岡剛さんに説明を受けました。一度体験しましたが、どのようなシステムなのでしょうか?

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下元 環境制御装置と言いますのは「伝の心」だけではありません。いろんなメーカーのものがあります。いろんな電化製品、テレビや照明やエアコン、ベットの昇降などや、パソコンの操作もできます。

 いろんな電化製品を一つにまとめる。という感覚ですね。パソコンであれば私たちは10分の指を動かします。障害を持たれる人は指が動かない人もいます。
 ON,OFFのスイッチだけで、自分の意思で調整して動かすことができる。それが環境制御装置です。

 ON,OFFなどで体のどこかの筋肉を動かすことが出来れば伝達できます。例えば手足が動かなくても、息を吐くことが出来れば、それでけでスイッチを扱うことができます。

 自分でパソコンを使ったり、テレビをつけたり、チャンネルを自分で選べます。照明やエアコンも操作できます。

西村 以前テレビで筋ジストロフィーになった人がまぶたの動きで意思を伝達。パソコンで会話をされているのを見たことがありました。福祉交流プラザにある装置より遥かに大きくて部屋のなか全体が装置のようでした。
 このシステムは随分前から開発されていたのでしょうか?

Shimomotoss1_2 下元 私が理学療養士としてスタートしたときは随分前ですがその当時からありました。県外のリハビリテーションセンターにいきましてビックリしたことがありました。
 この10数年で小型化し、値段も随分安くなりました。手に入れやすい福祉機器になっています。

西村 私はブログを書くことが趣味の一つです。ブログなどもこの装置で作成と送信は可能なのでしょうか?

下元 こういう環境整備装置につなぐ、いまけんちゃんが言われていたことですが、「伝の心」(でんのしん)などはメール作成の機能があります。そちらで文章を作成していけば、ブログにアップすることは可能です。

 けんちゃんも寝たきりになっても、100歳を超えてもブログを書くことができるでしょう。是非使ってもらいたいと思います。

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西村 実際に福祉交流プラザのモデルルーム、介護5の部屋で体験してみましたが、なかなか難しいですね。意思表示することに慣れていないかもしれません。
 慣れるのは時間がかかっても、体が不自由になっても字が打てるということは凄いことであると思います。

下元 そうですね。自分でテレビのチャンネル1つにしても誰かが部屋に来てくれて、やっと意思を伝えてテレビを見る。その場合と自分で出来る。チャンネルを切り替える。声を大きくする。ということは随分違いますよね。

西村 あそこにある装置(介護5の部屋)は、テレビの操作、パソコンの操作、照明の点滅などもできたのでしょうか?

下元 あそこにある電化製品に全部繋いであります。また「ページめくり機」という本を読むときにページをめくる機械があります。それなどとも一緒に繋ぐことが出来ます。ですので、じぶんの手で本のページをめくれなくなっても読書を続けることができます。
 なんと高知県は日本で2つの県だけある助成制度があります。ページめくり機なども30万円の助成金が高知はつきます。是非皆さんに知っていただきたいのです。

西村 昔映画で「ジョニーは戦場へ行った」(1973年ごろ)を見たことがあります。第一次世界大戦に出兵したジョニー青年。しかし、戦場で爆撃を受けて負傷し、病院に搬送される。無事だったのは延髄と性器のみで、目も耳も口も鼻も失い、手足は切断されてしまいます。箱の中に肉体が入れられていました。
 自分の意思をモールス信号で懸命に送信し、意思を交換していました。自分の動くことのできる身体を箱へぶつけてモールス信号で交流をしていました。

 人間である限り尊厳はある。そう思いました。コミュニケーションを手助けする仕組みは必要であると思います。そのあたりはどう思われますか?

Fukushimass1_2 福島 障害を持ってしまいますとどうしても目に付きやすい体のケアのほうに行きがちです。実は自分はどうしてほしいとか、こんなことを思っているとか。相手に知ってもらう。伝えることが本当は1番大切なのではないか。そこでその人との付き合いがはじめるのではないかと思います。

西村 介護度5の状態は自分の意志で自分の生活が出来ない状態なのでしょうか。以前は健康で病気や事故でそうなった人の精神的なケアはどうされているのでしょうか?
 重度障害者用意思伝達装置「伝の心」(でんのしん)は、使いこなすに大変なエネルギーがいるのではと思いました。使用できる幅というか限界はあるのでしょうか?

下元 しっかり考えて使うことが必要です。理解力はもちろん必要です。いきなり難しいレベルで使いましょうとか、メールを打ちましょうとかそういうことではなく。

 けんちゃんも福祉交流プラザで見て、体験されましたが、電気を自分で消せるとか。テレビを消したりできる。障害を持った直後と言うのは、パソコン使いませんか。メールを使いませんか。といってもそこまでの気持ちにはなかなかなれないものです。

 そういうときに、テレビを自分でつけたり、消したりできるのよ。ということで導入していってそれから徐々になにか自分で少しでもできる。それが見つかるとそこから元気になる方もおられます。

 例えばコミュニケーョンの場合、呼吸器をつけて喋れなくなった場合、さきほど福島さんが言ったように体のケアからはいりがちになります。大事なのはコミュニケーションの部分です。

 なにか自分が意思表明できるという部分。それを先に確立してあげると、元気になってくる方が多いです。いろんな使い方ができますので、導入をしていただきたいなと思います。

西村 介護を受ける人たちにも人間としての尊厳はあると思います。また介護サービスをする側も人間としての尊厳が必要です。現状の介護の現場の問題点はどういうところにあるのでしょうか?

 介護する側が多忙で、介護を受ける側の意思を十分に受け止めれないのではないところはないのでしょうか?それは報酬の問題もあるとは思います。
 人間が人間を世話をすることにもっと敬意が払われるべきなのではないのでしょうか。そのあたり将来は展望があるのでしょうか?

Shiraishiss1_2 白石 答えになるかどうかわかりませんが、福祉の現場、介護の現場というのは対人サービス、人にサービスを提供する職場です。他の産業と比べてオートメーション化することは出来ません。

 それから社会保障の根幹を支える仕事であると思います。福祉人材の給与の見直しであるとか。介護報酬の見直しは、いろんなところで検討や見直しがされています。
 デモそれとは別に従来から私たちにも3Kとか5Kとか言われていました。適正な給与の指針。介護サービス要員の定着を図るための手立て。介護する人の腰痛予防なんていうところも大事なことです。

 そのあたりが不十分であったことの反省もあります。社会福祉協議会ではあらためてそういうところへもアプローチをしていきたいと思います。

西村 わたしが以前ホームヘルパーの研修を受けた介護施設では認知症状のある人たちには程度に関係なく皆大人用のおむつをしていました。
 20人に対してヘルパーは3人しかいないのでそうなるのでしょうか?排泄介助は人間の尊厳に関わる部分とは思います。そのあたりはどうなっているのでしょうか?
 外国などではどうなっているのでしょうか?

下元 そうですね。福祉先進国といわれているところは、日本と比較しますと、利用者と世話する職員の数は、日本よりは多く配置も配慮され充実しています。
 でも少ない人数でケアしているから出来ないんだ。だけではないと思います。

 けんちゃんが言われたように排泄介助は人間の尊厳に関わるところです。やはりこの人はどうやれば排泄ができるのか。このひとはどうしたいのだろう。自分だったらどうなんだろう。と考えると。例え20人に対して3人のヘルパーしかいなくても、みんながおむつじゃないと思います。

 でももう1つ知っていただきたいのは、おもつと言いましても全部同じで介護をされるだけのおむつではありません。ご自分でご自分のための小さなパットとかいろいろありますので。大事なのはその方が気持ちよく生活できること。人を大事にする。その気持ち。それがなかったらたとえ世話する職員が増えても変わらないと思います。

Kaigoyobou01_2_2 (介護予防にも力をいれるべきでしょう。)

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2008年5月 4日 (日)

福祉交流プラザを最大活用しよう 5月9日(金)

西村 今月5月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは広汎な福祉分野の活動をされているうえるぱ高知の関係者の皆様です。
 うえるぱ高知の下元佳子さん。6月の福祉機器展実行委員長の福島寿道さん。県社会福祉協議会の白石研二さんです。

 今回のテーマは「福祉交流プラザを最大活用しよう!」です。

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 4月1日に福祉交流プラザの1階ロビーの福祉機器の展示スペースが大改造されました。大変見やすくなったとは思いますが、そのあたりはどうなのでしょうか?
 また見学した人達の反応はどうなのでしょうか?

 福祉交流プラザ サイト 

Shiraishiss1 白石 福祉用具をたんにたくさん並べただけではなくて、介護度や障害の程度にあわせた実際の生活空間を提案しました。実際の生活をイメージしていただけるものであると思います。

 実際にそういった声の感想をいただいています。あとは「見やすくなった。」という声もいただいています。あと明るくて楽しい雰囲気を大事にしています。

西村 また4月1日から、財団法人高知県ふくし交流財団、財団法人高知県障害者スポーツ振興協会と高知県社会福祉協議会は組織を一体化し、新たな高知県社会福祉協議会としてスタートしたそうですが、どのように体制が変化したのでしょうか?

白石 単に3つの団体が1つになってすべての事業を引き継いだのではありません。福祉交流財団がやっていた「生き甲斐作りや支援」、スポーツ振興協会がやっていた障害者スポーツの振興などを私たち社会福祉協議会のネットワークを使って広がりを持たせることにしています。

 後はまちづくりにつなげていくとか。そういった視点、体制にしています。

 また県民の方々向け、社会福祉従事者向けの研修を一元的に立体的におこなえるようにしました。

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西村 うえるぱ高知は福祉交流プラザで専門相談員を置かれよろず相談をされると聞いています。火曜と木曜と土曜日の午前9時から午後5時までの予定と聞いています。
 その狙いと開所してからの反応はいかがなものでしょうか?

白石 単に福祉用具の使い方の説明をするだけでなく、その相談者の方にあった使い方。フィティングを行っていただいています。車椅子が欲しいという相談がありましても、本当にその方に必要なのは車椅子なのか?
 そういう状態を評価していただいてご利用者の満足度は高まっていると思っています。

Shimomotoss1 下元 以前の状態がわかりませんので、変わってからの反応はわかりません。週に3日うえるぱのメンバーが交代で相談させていただいています。
 けれど白石さんが言われたように来られた方が、「車椅子を」「歩行器を」とかで相談に来られるのですが、じっくりお話を聞きますと、問題がそこにあるのではないということが多いということです。

 ですので福祉用具の紹介をするだけではなくて、関連機関(福祉関係の)に連絡して調整をしていただくこともいたしました。もの(福祉機器)でもご相談に来られていた方が最初に言われていたもの(福祉機器)でないということもありました。

 やはり時間をかけて話をしてフィテングする相談も多くて、まだまだやれることもやらないこともたくさんあるなと思いました。試行錯誤しながらやっています。

西村 具体的な福祉機器や道具、展示スペースがあるから、相談に来られた人に対してフィッティングできやすいことなのでしょうか。

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下元 それはあると思います。車椅子のことで相談に来たのですけれども、ベットなどの環境設定されているのを見て、「これはどう使うの?」という相談もあります。

 ベットの上での介助に困っているのだけれどもこれを使うと楽にできる。今まで自分では諦めていたことが、展示のしかたで「これも解決できるんだ」と相談に来られた方に気付いていただく。相談に来ていただけないとわからないことです。

 やはり福祉機器の展示のしかたは大事であると思いますね。

西村 さきほど申し上げましたが、福祉交流プラザの展示スペースの部屋の効用がありますね。介護度1の部屋とか。介護度5の部屋とか。子供の部屋とか。モデルルームがあります。風呂やトイレ、台所もありますね。

 常時もモデルルームがあり、福祉用具の展示スペースもあるので、具体的な生活そのものが、イメージしやすい。その効用は大きいと思いますが・・。

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白石 福祉用具というものはただ並べてあって、見ただけではわかりません。後きちんと説明をしていただくスタッフがいること。それはすごく大切であると思います。今回つくづく思いました。

西村 福祉交流プラザの福祉機器の展示コーナーでは「福祉機器の販売はしていません」との表示をされています。実際にその福祉機器を購入したい。レンタルをしたいと言う場合は、どこのだれに相談すれば良いのでしょうか。
 またその場で値段などはわかるのでしょうか?

白石 うえるぱ高知の相談員や社会福祉協議会もふくし交流プラザに常駐していますので、ご相談をいただいたら、販売の業者を紹介しています。

下元 福祉機器の購入やレンタルをしたい場合には、ご相談の時に業者を紹介するようにしています。福祉交流プラザで協力いただいている業者もいますし。団体もあります。

 またレンタルのほうは金額が一律ではありません。どれくらいの金額が必要ですよ。ということでご紹介をしたり、またレンタルの場合はケアマネージャーが絡んできますので、連絡をこちらからしたりします。

Shiraishisimomoto_r (展示用具の配置で打ち合わせされる白石さんと下元さん)

西村 インターネット福祉機器展のサイトとは連動しているのでしょうか?
 なかなかせわしくて私などふくし交流プラザへ見に行く機会がありません。でも関心は福祉に対してはあります。そのあたり福祉機器の値段などがわかるしくみがあれば良いとは思いますがどうなのでしょうか?

白石 福祉交流プラザのホームページに、展示品を掲載しまして広くお知らせするように考えています。当然その場合はうえるぱ高知の「インターネット福祉機器展」のサイトと連動していきたいと思っています。

Fukushimass1 福島 「インターネット福祉機器展」のホームページも暫く更新できていません。今後は更新して行きたいと思っています。

西村 福祉機器製造メーカーのホームページのリンクを貼っておけば良いと思います。メーカーはビシネスですので更新は常時されていると思いますし。それをクリックすればだいたいのお値段がわかる。
 だいたいの目安があれば助かります。

下元 「インターネット福祉機器展」は私たちの言葉で紹介して、金額もわかるものは紹介をしています。メーカーでサイトを持っているところには、サイトに行くと詳細がわかるので、サイトのリンクは表示しています。
 まだまだ新しい福祉器具の数々をどんどん掲載するには至ってはいません。頑張って県社会福祉協議会のサイトとの連動もしていきたいと思っています。

西村 新しい体制になった福祉交流プラザ。今一度その特色と狙いについてお話ください。また県民はどのように利用されればいいのか事例を上げて説明ください。

白石 1階の福祉機器の展示コーナーにおきましては、明るく楽しい雰囲気のなかで利用される方のご家族や介助される方に対して、「やさしくて安全な福祉用具」をコンセプトに展示しています。

 「来て、見て、触って、試して。」。気軽に相談に来ていただきたいです。また寄せられた相談を迷子にさせずに、きちんと解決するまでエスコートする。

 またわたしども社会福祉協議会はそういった福祉機器や介護の問題だけではなくて、生き甲斐作りや、ボランティア、福祉職場のハローワークの仕事もしています。

 施設の評価や苦情受付の窓口もしています。介護だけではなく相談を気軽に寄せていただいたらと思っています。

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2008年4月27日 (日)

2008年の福祉機器展の特色は? 5月2日(金)

西村 今月5月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは広汎な福祉分野の活動をされているうえるぱ高知の関係者の皆様です。
 うえるぱ高知の下元佳子さん。6月の福祉機器展実行委員長の福島寿道さん。県社会福祉協議会の白石研二さんです。

 今回のテーマは「2008年の福祉機器展の特色は?」でお話をお聞きします。

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 福祉機器展は2002年から始まったようですね。以前の番組「けんちゃんのどこでもコミュニティ」に下元佳子さんが出演されましたときに「エンドユーザーの立場から福祉機器が会場で比較検討ができること。専門職の福祉・医療関係者同士の情報交換の場である。」と言われていました。
 今回もそのねらいーコンセプトはお変わりないのでしょうか?

 参考記事「高知福祉機器展の成果と課題は」(2004年8月番組)

Fukushimass1 福島 コンセプトはその当時と全く変わっていません。当初から福祉機器展を高知でも都会で開催されている福祉機器展をやって、高齢者や障害者のみなさんにより多くの情報を伝えたいという思いでやっています。

 実行委員のスタッフの中で「もっとうまく伝える」を考えたりしたいます。「自分のかかわりのある領域のことだけではなく、みなの広い目で見てお互いを知ろう。」。ですので中味を検討し、運営スタッフも団結して伝え方を工夫しないといけないと思っています。そこは力をいれてやって準備をしています。

西村 わたしも何回か福祉機器展は見学したことがあります。来場者の多くは医療・福祉関係者が大半で、情報交換会の役目は十分に果たしておられると思います。
 ただ一般来場者が少なく、特に中学生や高校生など若者の来場も必要ではないかと思いました。福祉分野というカテゴリーの人たちだけで盛り上がっているようにも思いましたが、そのあたりは今年はどうなっているのでしょうか?

福島 毎回福祉機器展のほうでも専門学校(医療・福祉関係)の学生さんや大学生の方たちが多く参加いただいています。
 どうしても僕たちが医療・福祉関係社なので、宣伝や広報が医療・福祉関係のほうばかりに発信してしまう傾向にあります。そういう傾向は強いかもしれませんが、医療・福祉・介護に関心のある方であればどなたでも来て頂きたいと思います。

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西村 さきほど少し申し上げましたが、中学生や高校生の来場などはどうなのでしょうか?

下元 そうですね。一般の中学生・高校生にも福祉機器展に来ていただきたいです。やはり障害を持っていることはどういうことなのか。福祉用具とはどういう道具なのか。来ていただきたいという思いはたくさんあります。

 やはりいろんなところを全部押さえるということになるとなかなか難しいところはあります。一番大事にしたいのは障害を持たれて困っている人が、気軽に福祉機器展に来場していただくことです。困っていることを相談で解決すること。そこが1番大事にしていきたいです。

 そう思いつつもいろんな人に来て頂く仕掛けはしていきたいですね。

福島 そうですね。

西村 今年で7回目になる高知福祉機器展。今年の福祉機器展の特色について実行委員長のほうからご紹介をお願いします。

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福島  会場となる高知県福祉交流プラザの1階の福祉機器常設展示場が4月1日に大幅にリニュアル(改装)されました。そのなかにありますモデルルームを活用しまして具体的な福祉用具の使い方を見ていただいてイメージを持っていただきたいです。

 その常設展示場で関心を持っていただき、イメージを掴んでいただいて、各ブース展示につながる流れをつくりたいと考えています。

 それから後、「ツアーガイド」を企画しています。一般の人で福祉・医療・介護に関心のある方にグループになっていただいて各福祉用具を置いているブースを廻っていただく。ツアーで各福祉用具の紹介をしていく企画をたてています。

西村 ツアー・ガイドですが、何10分コースとかに決まっているのでしょうか?

福島 約10ブースを150分くらいでまわりますので、2時間くらいで巡回するようには考えているところです。

西村  1日に何回かツアー・ガイドはされるのでしょうか?

福島 2回程度考えています。

西村 それはいいかもしれませんね。ただ目的なしにまわってもわからないですからね。

福島 専門学校生や大学生、高校生、中学生もたくさん参加していただきたいと思っています。

 そのほかに参考になる有料のセミナーや「おむつミュージカル」なども予定しています。

Shimomotoss1 下元  そのほかに土曜日(14日)、日曜日(15日)に障害をもたれている子供さんの専門相談コーナーを構えています。専門相談だけでなくて、ふだん生活で使っていただく座る椅子。いろんな姿勢でいい姿勢で寝てもらえるクッション。などをお母さんや学校の先生などでみんなでつくろうというコーナーもあります。

 ぜひ来ていただけたらと思います。

西村 福祉機器展ですが、わたしが見に行きだした頃(2004年ごろから)は、会場が高知市総合プラザーかるぽーとでした。
 昨年から高知福祉機器展は、福祉交流プラザへ移りまして、全館貸切のような福祉機器展になりました。それはどのような理油でそうなったのでしょうか?

福島 昨年から高知県社会福祉協議会の皆さんと一緒になって福祉機器展の準備や運営をすることになりました。そのいきさつにつきましては白石さんから説明をお願いします。

白石 最初からうえるぱ高知が福祉機器展をやっていたことは知っていました。民間やNPOの人達が自自分達で知って欲しい。使って欲しい福祉機器をボランティアで福祉機器展を開催している。凄く感銘を受けました。

 せっかく福祉交流プラザという立派な建物があるわけですから、ここを拠点にしまして展示会をやっていきたい。わたしがお願いをしまして実現するようになりました。

西村 それで福祉交流プラザの建物を全館借りきりの形で、3日間高知福祉機器展を昨年から開催するようになった事情は理解できました。
 今年は高知福祉機器展実行委員長の福島さんのほうから、いろんな特色があるよとわたしも聞きました。今までの福祉機器展の積み重ねからこういうこともしたいと企画などがあればご紹介いただきたいのですが・・。

福島 1回目の福祉機器展から続いていますけれども、福祉機器をカテゴリー別に見比べたり、使い比べたり展示し見ていただけるようになっています。
 それに合わせてお話したと思いますが、実行委員やスタッフのお互いの連携を強めて来場していただいた方々にもっとよりよく福祉用具をわかって知っていただくような工夫をしていこうと力をいれています。

西村 高知福祉機器展の会場である高知市朝倉の福祉交流プラザですが、自動車でしか来場できないうように思います。また来場方法ですが車以外に行く方法はありますか?シャトルバスなどは出ているのでしょうか?もよりの交通機関の情報などはどうなっているのでしょうか?

福島 昨年も実施しましたが、シャトルバスではないですが、送迎ができる車を用意していました。高知駅から電車道を南進、はりまや橋交差点を右折し、堺町から上町2丁目まで電車道を西へ進み、上町2丁目を左折し南下、河ノ瀬(ごうのせ)交差点を右折し土佐道路を西へ走行し、福祉交流プラザの会場へ到着するコースを1日に何便か送迎するコースを想定しています。

 外出困難なみなさんの送迎も対応しています。こちらは予約が必要です。福祉機器展実行委員会事務局まで連絡ください。

西村 なかなか見所のある高知福祉機器展であることはわかりました。見るのに半日近くかかるのではないでしょうか?時間がかかりどうですね。
 そうなると食事をするところとか、珈琲を飲むところは会場にあるのでしょうか?いろんな立場のかたがたが来場されると思われますが、そのあたりの対応はどうなっているのでしょうか?

白石 福祉交流プラザのなかにもレストランはあります。昨年に引き続き、高知女子大の方々がランチをこしらえていただきます。あとはNPOのひとたちがお弁当を準備してくれます。後は介護食の準備もしてくれています。

 食事介助をするスタッフも揃っています。

西村 以前はマッサージなどのコーナーもありました。今年はそのようなコーナーもあるのでしょうか?

下元 今年はマッサージのコーナーはありません。例えば視覚障害の人であれば、スタッフがマンツーマンで付きまして、会場の案内をしながら一緒に廻ります。説明もいたします。

西村 どのような立場の人が来られても、説明のできる展示やスタッフの応対になっているということですね。そのあたりは自信をもっていえるのでしょうか実行委員長。いかがでしょう。

福島 そうです。自信をもって言えますね。

西村 福祉について実体験もできるし、モデルルームでも体験できるし、福祉・医療・介護について総合的に来場者は福祉機器展で学べるのだということですね。

下元 第1回目からのテーマである介護。医療の必要な人達のニーズをに対応し、解決できる。
来ていただいて楽しい外出の機会になった。そういうイベントにしたいですね。

 第7回高知福祉機器展 

 6月13日 14日 15日 こうち福祉交流プラザにて開催

(参考) インターネット福祉機器展のサイト

http://welpa-kochi.jp/index.shtml

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2008年4月20日 (日)

木質バイオマス地域循環計画が地球を救う  4月25日(金)

(佐川町にある木質バイオマス地域循環システムのプラント)

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西村 今月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストはNPO土佐の森救援隊で間伐作業をされている中嶋健造さんです。
 今回のテーマは「木質バイオマス地域循環計画が地球を救う」でお話をお聞きします。

 大きな話しになりましたが、この「木質バイオマス」という言葉ですが、最近はあちらこちらで耳にします。中嶋さんたちが提唱し実践している以外にもいろんなところで耳にします。
 ところがそのしくみが異なるようです。

 中嶋さんたちは地域の人たちの「全員参加型」であります。山を所有している人。間伐ボランティの人。地域の個人商店のひと。あるいは女性や子供たちまで関わります。当然企業もです。多くの人にメリットがあり損をする人は誰もいないしくみのようです。

 どうもそうではない。「木質バイオマス」のシステムがあるようにも聞きました。そのあたり本物とまがい物の見分け方はどのあたりにあるのでしょうか?

Nakazima1_r 中嶋 見分け方ですか・・。
 木質バイオマス地域循環システムでボトル・ネックになっていましたのは、「林地残材を収集運搬するしくみづくり」でした。大手の林業経営会社や森林組合では林地残材を収集し運搬するコストが引き合わないとされてきました。

 それを克服することは無理ではないかと多くの林業関係者や専門家に言われたものでした。

 ですのであちらこちらで実験はしますが、なかなか上手く稼動しないようです。

 そうしますと林業関係、森林の活用で環境を守ろうということでの補助事業はたくさんあります。目的を違えた形で補助を受けよう。利用しようというようなことがあるのではないか。。

 例えば、関係する団体が設備投資のために、機械を導入することが目的になっている団体などもあるようです。本当はそれは「手段」のはずですが。
 機械を導入するだけでその団体は「得をする」わけですね。

 補助を貰うことが目的になってしまって、導入した機械がうまく機能するシステムをきちんと構築することができていない団体などもあるようです。結構そういう事例を聞きます。

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西村 よく聞きますのは、行政の補助金で「箱物」を建築したら、箱物で大赤字を出してしまったとか。ホテルを建てたものの、お客が来なかった。
 機械を導入したけれども動かなかった(稼動しなかった。)

 そういう事例をイヤと言うほど見聞しています。そういう悪しき事例になるような「木質バイオマス」計画もあるのでしょうか?

中嶋 そういうのがこれまでは多かったようではないでしょうか。
 仁淀川町は「どうしてもこの木質バイオマス地域循環システムを成功させる。」という強い意志があります。一致団結しています。やっとここまでたどり着けることが出来ました。

 特に林地残材の収集運搬のしくみを、きちんと稼動させ、無理なくきちんとまわるしくみを構築しつつあります。

西村 そのなかで整理したいと思います。
 木質バイオマス地域循環システムが成功する条件をいくつかあげてください。

中嶋 成功する条件を申し上げます。

1)地域住民の全員が参加できるしくみでなければならない。ある特定の団体だけがシステムを担うのではなく地域全体で循環する仕組みでないといけないと思います。地域住民全員を巻き込んでさらに地域の外の住民まで巻き込んでいくような「地域システム」にすべきです。

2)エネルギーを活用する施設や企業をきちんと最初に決めておかないといけません。「エネルギーの地産地消」はとても大事です。

3)木質バイオマス地域循環システムですから、木質バイオマスも循環させますし、地域の経済も循環させます。そういう仕組みをこしらえるべきであると思います。そこにディカップリング政策による地域通貨券などを活用することにより、地域の商店まで参画していただく。

 他CO2の排出権取引により最大限の付加価値をこしらえること。

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 その3つの事柄を実行できるシステムが本当の「木質バイオマス地域循環システム」であると私は思います。

西村 そういえば全然その話と別の話しです。つい50年ほど前は、山間部にも、地方都市にも。大都会にも同程度のお金持ちがいました。山間部は山師と言われ、地方都市には旦那衆がいました。昔は地方都市にも歓楽街があり料亭もありましたし。
 大都会には銀座がありました。それが田舎や地方都市は疲弊し、見る影もありませんね。

 中嶋さんの構想、今成功している仁淀川町を中心とする木質バイオマス地域循環システムは、「昔の夢をもう一度」まではいかないでしょうが、中山間部や地方都市を元気にする方策になりますね。

 格差社会をはてしなく生み出す「新自由主義」とは全く異なるシステムになるでしょうし、日本の環境保全やCO2の削減に大きな役割を果たすと思いますね。今まで放置されていた森林が活用されますから。
 実際に山の持ち主も元気になったという動きはありますか?

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中嶋 実は木質バイオマス地域循環システムは山林所有者に今までなかった新たな収入源を提供することになっています。
 いままで山の所有者でありながら山に無関心で捨てていた人2人が稼動林業家になると宣言したようです。いままでは休眠林業家でしたし。これは凄いですね

西村 それは凄いことではありませんか。木質バイオマス地域循環システムが成功しつつある事例であると思います。
 以前の番組「けんちゃんのどこでもコミュニティ」に出演いただきましたときに、「焼畑の効用」をお話いただきました。
 間伐と焼畑の実施は山のためにはいいことであるとも言われていました。そのあたりの関連性はどうなのでしょうか?

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中嶋 焼畑が絶対に必要であるというわけではありません。山に住んでいる方が林業だけで活用するのではなく、山をいろんな形で活用する。それと連携されていくことです。
 林業と焼畑は昔から連携されています。「焼畑林業」という言葉もありますし。セットで実施されていたようです。

 そういうやり方をしていくことも今後の木質バイオマス地域循環システムの発展過程のなかで視野に入れていく必要性がありますね。

西村 木質バイオマス地域循環システムと言うものと、今流行しているエコツーリズムグリーンツーリズムという言葉がありますが、これらと連携は可能であると思いますが。

中嶋 十分可能です。実際に土佐の森救援隊では、林地残材を収集運搬する作業に都市部から人を呼んで体験していただいています。また実際に林地残材を出した人には地域通貨券を渡しています。

 実は「C材で晩酌を」という事業です。
 ようするにC材と言うのは商品価値のない「ざっとした」(粗末な)材のことです。

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 C材を収集運搬をして晩酌代を稼ぎましょう。ということで地域通貨券を渡します。地域通貨券を貰った人はこれを活用していただいて地域内で買い物をしていただく。

 都市の人たちはグリーン・ツーリズムとして来ていただきます。こういうように都市部の人たちとの交流は増やすことは可能です。

 都市と中山間部とのネットワークづくりとは?(中嶋健造さん)

 また都市の人にアルバイトをしていただいて、アルバイト代を地域で使っていただく。いうような面白いグリーツーリズムが現在展開しています。

西村 木質バイオマス地域循環計画の話を聞いた方からこういうことも言われました。
 「今まで地域で働けない人達が、働ける場が出来るかもしれない。例えば障害があったり、仕事が事情があってできない人たちも働けるようになり雇用の場ができるかもしれない。

 そういう立場のひとたちに希望を与える可能性があるとも言われています。その可能性についてはいかがでしょう?

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中嶋 大いに可能性はありますね。用材(建築用材木)のように3メートルや4メートルに切る必要はありません。林地残材は手に持てるところまで切って短くして搬出すればいいのです。
 非常に単純な作業であります。でもいい空気のなか、森林のなかで自然と接触しながら作業をするのでたいへん気持ちのいいものです。

 小学生でも実際に作業が出来ました。多少障害があるひとでも仕事としてやれます。新たね雇用をあらゆるところに生むことが可能ではないのでしょうか。

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西村 さきほど「癒し」の効用があるようにも言われました。森林浴としての。
 そういえば大昔ですがわたしなど小学生の時に「林間学校」があり体験学習として森林体験をしたことがありました。それは木質バイオマス地域循環計画のような間伐体験などではありませんでしたが。

 山道を歩き、植物や樹木を観察し、川で泳いだり、飯ごう炊飯をしたりしました。

 確かに雇用の機会の今までなかった人達の雇用の場の提供にもなりそうですね。またなにかとストレスなどでお疲れになっている都市部の人たちに癒しの効果もあります。
 多様な面がありますね。

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中嶋 森林環境教育として小中学生に体験していただく。グリーンツーリズムとして都市部の人たちに体験いただくことも想定しています。都市部の人達との交流事業などいろんな形ができると思います。

 例えば都市部のサーファーの人達がサーフォンの合間に山で仕事ができる。サーフィンができない時に山へ入る。そういうことが出来るのではないかと思いますね。

西村 それは東洋町はうってつけ。木質バイオマス地域循環システムの適地ではありますね。海で波がいつもたつわけではありません。波待ちは結構ありますね。風が吹きすぎますとサーフィンはできませんし。

 私もヨットしていますから海の条件は理解できますね。サーファーは体力がありますから、山へ入り林地残材を収集し運搬することによって木質バイオマス地域循環システムの一翼を担うことになりますね。

 白浜海岸に将来は温浴設備をこしらえたい。という計画も現在海の駅東洋町の仮設店舗の発展形態として東洋町から聞いていますし。その熱源として木質バイオマスを活用したボイラーがあれば、最高ですね。

 参考ブログ記事「充実する海の駅東洋町

中嶋 地域に開かれた木質バイオマス地域循環システムであれば、そうした地域外のサーファーの人たちとの交流もまたより深まりますね。決して一部の団体だけが担うという閉ざされたしくみでは発展性がありませんし、地域循環にはなりません。

 それが最終的には「地球環境保全」になるのです。

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2008年4月13日 (日)

本当の木質バイオマスとは?  4月18日(金)

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(仁淀川町の温浴移設「ゆの森」。熱源は木質バイオマスボイラーです。)

西村 今月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストはNPO土佐の森救援隊で間伐作業をされている中嶋健造さんです。
 今回のテーマは「本当の木質バイオマスとは?」でお話しをお聞きします。今まで木質バイオマス地域循環システムのお話を伺いましたが。自然生態系の中での循環システムである。とお聞きしました。

 実際に地域社会の中で地域経済が循環していく。そのようなシステムになっている。そういうことを中嶋さんに聞いたことがあります。そのあたりの話しをお聞きします。

 林地残材という木材としては商品価値のない材を収集し運搬する。あるいは農家が兼業でされる。零細な林業家の人が収集運搬していく。運んで持ち込んで。終わり。と思いますけれども、それだけではない。実はその先にストーリーがあるやに聞きましたけれども。

Nakazima1_r 中嶋  この仁淀川町の木質バイオマス地域循環システムは国から補助金を貰ってやっているシステムです。時期がきますと当然補助金は打ち切られます。

 その後補助金がなくなっても持続可能なシステムであるかどうかがポイントです。当然地域経済として廻る形。そうでなければいけないのです。そこでひとつアイデアを出しました。

 実際今実験をしています。ほぼそれはうまくいっています。実は仁淀川町は林地残材を収集運搬してきた人に対して、1トンあたり3000円支払っています。この値段は林業界でいいますと非常に安い値段です。

 いつまで持続できるのかどうか不安です。実際に木材チップの業者などではトン当たり4000円程度の値段で取引されているようです。これは安い。安けれども今は出ている。これを持続可能になるためには、なんとかしないといけない。

 木質バイオマス地域循環システムは、実は大きな要素に森林整備がセットになっています。森林整備をすることによって、CO2の吸収効果を高めるということが1つです。

 それが燃料になって、石油などの化石燃料の代替になること。CO2の排出削減になること。それが2つめです。その2点がセットになりまして、地球環境保全を実施している。ということが言えると思います。

 それを成り立たしていただいている林地残材を収集運搬していただいている人に対して、環境保全、地球環境保全の「直接支払い」をお金ではなく「地域通貨券」で出すことにしています。(デカプリング政策と言えます)

 関連記事「地域通貨の可能性は?」(今城逸雄氏)

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 実は土佐の森救援隊は以前からモリ券を発行そいていました。地域通貨券もどきです。これをモデルにしまして仁淀川町に提案しました。現在のトン3000円はそのままにして、それとは別に環境支払いとして地域通貨券を発行したらどうだろうか。仁淀川町側はそれは面白いのではないかということになり、今実験中です。

西村 地域通貨券というのは地域マネーですね。日本銀行券ではないですのでどこでも使えるものではない。その地域の中でしかつかえない金券ですよね。

中嶋 例えば現金3000円とは別に、3000円分の地域通貨券を出す。これは地域の商店でしか使えません。このしくみのなかに地域の商店まではいってきます。それがぐるぐるまわれば地域の経済も活性化します。地域経済の浮揚効果にもなります。

 出る量、流通する量は最初はたいしたことはないでしょうが、実験ですので。

西村 地域通貨券は仁淀川町内でしか使えないものですね。

中嶋  そうです。

西村 そうしますと仁淀川町の商店もしくは施設はメリットは大きいですね。

中嶋 例えば地域通貨券を使えるお店が、使っていただくのであれば、地域通貨券の原資を出資しようかと。そういう風な話しになるのではないかと。

西村 地域ファンドのようなものも、エコファンドも可能性が将来でてきますね。

中嶋 今現在は当面は仁淀川町が一般財源で出そうと言うことですけれども、将来はこれを企業に求めるということを考えています。

西村 経済の話しでいきますと「サブプライム・ローンがどうした。」とか「石油の投機があり高騰している。」とか。エネルギー資源の高騰で日本経済に打撃を与えているというけれども、木質バイオマス地域循環システムは、環境生態系の循環だけではなく、地域通貨券により地域社会、地域経済も循環していく。

 その話の中でお金を集めてくる。投資をするエコファンドのような可能性も出てくるんではないでしょうか?企業の感心などはどうなのでしょうか?

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中嶋 このしくみはCO2の吸収が増大する効果があります。それとCO2の排出削減がセットになっております。
 CO2を排出している企業がありますね。今話題になっているのは二酸化炭素をオフセットにする。「カーボンオフセット」の動きがあります。

 カーボンオフセット とは

 これがおそらく「排出権取引」ということになります。CO2を排出している企業。排出量削減を義務付けられている企業に取りましては大変魅力があるしくみではないでしょうか?

 このしくみがCO2削減効果があるということになれば、このしくみを買いたいと言う企業もあるでしょうし。高知県はこういうしくみがいくつもあるということですとこれを金融商品という武器に出来るのではないのでしょうか。

 これはまだまだでしょうが、そういう時代が目の前まで来ているのではないでしょうか。

西村 中嶋さんは東京などへ行かれていろんな大企業の環境問題担当の部署の人たちと接触されたと聞いています。そのあたりの感触はいかがでしょうか?

中嶋 それは凄いですね。大手自動車会社なども山林をどんどん購入しています。自動車メーカーですから製造する段階でもCO2を排出します。完成品の自動車も常に排出しています。

 そうしたメーカーが山を買っているとか、今まで山を所有していた企業も山を活用していなかったようです。お荷物だったようですね。それを再度見直そうという動きが大手の企業から出てきています。

 ほんのこの前ですがある大手商社にそんな話を聞きました。

西村 環境問題ということで、森林の保全と涵養、山を守ろう。環境と言うことは地球全体のこと。多くの世界経済に関わる問題になってくるようです。
 環境の面でグローバルな観点から、木質バイオマス地域循環システムを見ていくことも大事ですね。

中嶋 日本は森林の国です。これは世界に対して大きな武器になります。それを最大限に活用しないといけないのではないのでしょうか。
 
西村 日本人のご先祖が守り育てていただいた森林と言うものを本当にこれから将来にわたり、子々孫々のために最大活用する。地球の為、地域のために森林を活用する時代が来た。そうなるのでしょうか?

中嶋 高知県は全国有数の森林県です。他にそれ以外資源はありません。そうすると高知は「森林を保全して上手に活用する、」しくみづくりがとても大事になります。
 高知県はそういうしくみをつくる使命があるようにわたしは思います。
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2008年4月 6日 (日)

木質バイオマス地域循環システム計画とは? その2

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(仁淀川町の木質バイオマス地域循環システムのプラント全景です。)

西村 今月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストはNPO土佐の森救援隊で間伐作業をされている中嶋健造さんです。
 前回に引き続き今日は「木質バイオマス地域循環計画とは? その2 」についてお話をお聞きします。

 全国にも木質バイオマス地域循環システム構築をめざす実験プラントがいくつかあるなかで、高知県仁淀川町がうまく稼動しているという話でした。
 零細な規模の林業家、山林所有者や間伐ボランティアの人達が山林に倒木している切捨て間伐の木を小さく切って、トラックに積み込んで運搬して、木質バイオマスのプラントまで持って来ているように聞きました。
 個人林業主や山林所有者、間伐ボランティの人達が山林から林地残材を搬出運搬することは、専門家に寄ればとても難しいだろうから量も少ないだろうと言われていたそうですね。
 それがとても順調に推移しているようですがそのあたりの経過はいかがなものでしょうか?

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中嶋 もともと仁淀川町のしくみも大規模に施業している企業や団地化したような間伐施業している森林組合という2つの組織で林地残材の8割から9割を拠出する計画でありました。残りの1割から2割を小規模林業者、個人山林主、間伐ボランティなどに拠出していただければよいという当初の計画でありました。

 いざ事業を開始しますとやはり企業体になっているところは、人件費やいろんなコストがかっていますので、なかなか林地残材を山から出すことがしんどかったり、まとまった量が出せなかったりしました。

 それに比べまして、我々は特定の企業や森林組合だけではなく、山から林地残材を収集運搬するのはのは地域住民全員が対象ですよと言い続けてきました。誰でもいいから山林所有者の方。山林所有者でなくても林地残材を出せる方に呼びかけました。

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 その推進策を実際に実行してみました。するとそうした小規模な林業家、山林所有者、個人の人達、間伐ボランティアの人達が当初の予想を上回る林地残材を収集運搬し始めました。登録されている方だけで40人を超えるようになりました。

 この木質バイオマス地域循環システムが順調に稼動するためには、月に160トンかた170とトンの林地残材が必要です。そうすれば100%稼動になります。今年1月はそのうちのなんと150トンを個人の方だけが収集運搬されたのです。

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(プラントには林地残材が山と積まれています。)

 沢山の林地残材を出す方がいますと、安定供給にもつながります。林地残材を個人の収集運搬する方が増えたために「これはこのシステムうまくいくのではないか。」と関係者が皆思い始めました。

西村 仁淀川町の木質バイオマス地域循環システムの実験プラントでは当初は林地残材を持ってきてくれる人達がいるいのだろうか。心配していたところが、中嶋さんたちが予測したとおりに、個人林業主や山林所有者、間伐ボランティの人達がどんどん林地残材を収集運搬してくれるようになったのですね。

 こういう事例が成功事例になれば、高知県下の他の自治体や他の地域、あるいは企業などでも応用が可能なシステムではないのでしょうか?

 
Nakazima1_r 中嶋  実施しているうちにこの木質地域循環型システムは、林業をなさっている人達だけでなく、女性や子供達であっても林地残材を収集運搬できるのではないか。そう考えるようになりました。
 なぜかといいますと林地残材は短く切りまして運びます。1度子供達に収集運搬の作業をやってもらいました。

 そしたら小学4年生のグループでたくさん山へ来てくれましたが、3トンほど林地残材を集めてて運搬することが出来ました。

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 そして今仁淀川町のしくみがほぼ完成に近づいています。中山間地に住んでいる人がいれ